成果を出す鍵は「亜流」と「違和感」

成果を出す鍵は「亜流」と「違和感」

これまでの転職先は、ほとんどが異業種だ。と言うのも同業他社で事情がわかっている人なら、選ばないような厳しい業界や企業部署ばかりだったからだ。

 

「完全にババ抜き」。デルは当時8期連続の赤字で過酷な社風で知られていた。ソニー・ピクチャーズも「世界61カ国中61番目の売り上げ。DVDはそもそも斜陽産業」で、アクアで初めて大企業の社長に就任したが、「それもすでに2回潰れている会社」だった。
いわば、周りから反対されるような「亜流」のポジションを渡り歩いた。
「僕はマイナスの状態を±ゼロにする、あえて火中の栗を拾う方が、性に合っていた。90日で最初の結果を出すと決めて、1つの企業には数年」。その短期間で結果を出すために意識したことは、業界や企業の常識に「あえて同化しない」ということ。他の業種や業界から来たことで感じる「違和感」から出る発想が「差異化」につながったという。
身近な違和感の例として、「水曜はノー残業デー」「金曜は定時退社日」と世間で言われる風潮を挙げる。

 


「じゃあ水曜以外は残業デー? 金曜以外は定時に帰っちゃ行けないの? と。でも周りは言わない。ちっちゃいことかもしれないが、みんな違和感はあるはず。それをそのままにしないで、そこから何かを発想した方がいい」